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2013年01月20日

10分でわかる「平家物語」巻九「樋口被討罰」(義仲四天王のひとり樋口次郎が切られる)


↑「平家物語」原文の朗読・現代語訳・解説の音声ファイルです。
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繰り返し聴くこともできます。(ページ下に全訳あり。)


同じき廿四日、木曾左馬頭并びに余党五人が頸、大路をわたさる。樋口次郎は降人なりしが、頻りに頸のともせんと申しければ、藍摺の水干、立烏帽子でわたされけり。同じき廿五日、樋口次郎遂に切られぬ。範頼・義経やうやうに申されけれども、「今井・樋口・楯・根井とて、木曾が四天王のそのひとつなり。これらをなだめられむは、養虎の愁あるべし」とて、殊に沙汰あッて誅せられけるとぞきこえし。



つてにきく、虎狼の国衰へて、諸侯蜂の如く起りし時、沛公先に咸陽宮に入るといへども、項羽が後に来らん事を恐れて、妻は美人をもをかさず、金銀珠玉をも掠めず、徒らに函谷の関を守ッて、漸々にかたきをほろぼして、天下を治する事を得たりき。されば木曾の左馬頭、まづ都へ入るといふとも、頼朝朝臣の命にしたがはましかば、彼沛公がはかり事にはおとらざらまし。


平家はこぞの冬の比より、讃岐国八島の磯を出でて、摂津国難波潟へ押しわたり、福原の旧里に居住して、西は一の谷を城郭にかまへ、東は生田森を大手の木戸口とぞ定めける。其内福原・兵庫・板宿・須磨にこもる勢、これは山陽道八ケ国、南海道六ケ国、都合十四ケ国をうちしたがへてめさるる所の軍兵なり。十万余騎とぞきこえし。


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〈現代語訳〉


同じ寿永3年1月24日、木曾義仲ならびに、残党5人の首が大路を引き回された。樋口次郎は降参した身であったが、しきりに首のおともをしたいと申したので、藍ずりのすいかんに、たてえぼしの姿で引き回された。同じ1月25日、樋口次郎はとうとう切られてしまった。源範頼(のりより)や義経は助命するようにあれこれ申されたが、「樋口は、今井・樋口・楯・根井といって、木曾の四天王のひとりである。これらが許されるならば、虎を養うかのような不安があるだろう。」と特に院からのご指示があって、罰せられたと噂になった。


伝え聞くとことによると、秦の国が衰えて、諸候がハチが巣から立つのように群がりおこった時、劉邦は先に咸陽宮に入ったが、項羽が後から来ることを警戒して、人の妻であれば美人でも犯さず、金銀宝石などを奪うこともせず、ひたすら函谷(かんこく)の関を防衛して、徐々に敵を滅ぼして、天下を治めることができた。だから木曾義仲も、先に都に入ったといっても、源頼朝の命令に従っていたなら、あの劉邦の計画にも劣らなかっただろう。


平家は昨年の冬頃から、讃岐の国の屋島の磯を出て、摂津の国、難波潟へと押し渡って、福原の旧都に住んで、西は一の谷を城郭として構えて、東は生田の森を正面の城郭の入口と決めた。一の谷から生田の森までの間、福原、兵庫、板宿、須磨などにこもる軍勢、これは山陽道八ケ国、南海道六ケ国、あわせて十四ケ国をうちしたがえて、呼び集められた軍勢である。10万騎あまりだという噂だった。



posted by manabiyah at 08:50| 平家物語過去分 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする