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2010年09月30日

10分でわかる「平家物語」巻一「禿髪その2」(童を使って、恐怖政治を行い、さらに一門の栄華を極めていく平家)


↑「平家物語」原文の朗読・現代語訳・解説の音声ファイルです。
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繰り返し聴くこともできます。(ページ下に全訳あり。)


又いかなる賢王賢主の御政も、摂政関白の御成敗も、世にあまされたるいたづら者などの、人のきかぬ所にて、なにとなうそしり傾け申す事はつねの習なれども、此禅門世ざかりのほどは、聊いるかせにも申す者なし。


其故は、入道相国のはかりことに、十四五六の童部を三百人そろへて、髪をかぶろにきりまはし、あかき直垂をきせて、めしつかはれけるが、京中にみちみちて往反しけり。自づから平家の事あしざまに申す者あれば、一人きき出さぬほどこそありけれ、余党に触廻して、其家に乱入し、資財雑具を追捕し、其奴を搦めとて、六波羅へゐてまいる。


されば目に見、心にしるといへど、詞にあらはれて申す者なし。六波羅殿の禿といひてしかば、道をすぐる馬車もよぎてぞ通りける。禁門を出入すといへども姓名を尋らるるに及ばず京師の長吏これが為に目を側むとみえたり。


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「平家物語連続講義放送リスト」

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〈現代語訳〉


また、どのような立派な王の政治においても、摂政関白の政務の判断処置に対しても、世の中とは馴染まない素行の悪い連中が、人の聞いていないところで、なんとなく権力者を批判し、世の中を傾け申し上げようとするのは、世の常であるけれども、この平家一門の全盛の間は、少しも、なおざりにも申すものはいない。


その理由は、平清盛のはかりごととして、14、5歳の少年を300人揃えて、髪をおかっぱに切り揃えて、赤い直垂を着せて、召使いなさったが、都中に満ちて、往来しなさった。たまたま、平家のことを悪く申す者がいると、ひとりも聞き出さないうちはいいが、(逆に言うと、ひとりでもその童が聞き出したなら、)ほかの童たちに広く伝えて、みなでその家に乱入し、家財道具を奪って、その者を捕まえて、六波羅へ連れて参った。


だから、平家の横暴ぶりを目で見て、その心で感じていても、口に出して申すものはいない。六波羅のかぶろと言えば、道を過ぎる馬車もよけて通り過ぎた。皇居の門を通って出入りをするといっても、その姓名を尋ねられることはない。都の役人は、これ(=かぶろ)のために目を背けていると見えた。

posted by manabiyah at 00:00| 平家物語過去分 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする