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2011年06月02日

10分でわかる「平家物語」巻四「源氏揃その2」(源頼政に促されて、以仁王が令旨を下し各地の源氏へと伝達)


↑「平家物語」原文の朗読・現代語訳・解説の音声ファイルです。
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繰り返し聴くこともできます。(ページ下に全訳あり。)


宮は此事いかがあるべからんとて、しばしは御承引もなかりけるが、阿古丸大納言宗通卿の孫、備後前司季通が子、少納言伊長と申し候、勝れたる相人なりければ、時の人相少納言とぞ申しける。其人が此宮を見参らせて、「位に即かせ給ふべき相まします。天下の事思し召し放たせ給ふべからず」と申しけるうへ、源三位入道もかやうに申されければ、「さてはしかるべし。天照大神の御告やらん」とて、ひしひしと思し召したたせ給ひけり。熊野に候ふ十郎義盛を召して、蔵人になさる。行家と改名して、令旨の御使に東国へぞ下しける。


同四月廿八日、都をたって、近江国よりはじめて、美濃尾張の源氏どもに次第にふれてゆく程に、五月十日、伊豆の北条にくだりつき、流人前兵衛佐殿に令旨奉り、信太三郎先生義憲は兄なれば取らせんとて、常陸国信太浮島へくだる。木曾冠者義仲は甥なれば賜ばんとて、東山道へぞおもむきける。


平家物語連続講義のこれまでの内容を物語の展開順にまとめました。
「平家物語連続講義放送リスト」

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〈現代語訳〉


以仁王はこの事はどうあるべきだろうと、しばらくはご承諾にならなかったが、阿古丸大納言宗通卿(むねみちのきょう)の孫で、備後前司(びんごのぜんじ)季通(すえみち)の子である少納言伊長(これなが)と申しました者は、勝れた人相見だったので、時の人相少納言と申した。その人がこの宮を見申し上げて「位につきなさるべき相がおありになる。天下のことをお諦めになるべきではありません。」と申した上、源頼政入道もこのように申し上げられたので、「それならばそうするべきだ。天照大神のお告げなのだろう。」と固く決心なさった。熊野神社にお仕え申し上げる源十郎義盛をお呼びになって、蔵人にしなさる。源行家と改名して、令旨のお使いとして東国へと下した。


同じく四月二十八日に、行家は都をたって、近江の国を始めとして、美濃や尾張の源氏たちに次第に告げ知らせていくうちに、五月十日に、伊豆の北条にくだりついて、流人であった前兵衛佐殿に令旨をさしあげて、信太三郎先生義憲(しだのさぶろうせんじょうよしのり)は兄であるからこの令旨を渡そうと、行家は常陸国信太浮島(ひたちのくにしだのうきしま)へと下った。木曾冠者(きそかんじゃ)義仲は甥であるから与えようと、行家は東山道へと赴いた。



posted by manabiyah at 00:00| 平家物語過去分 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする