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2011年06月09日

10分でわかる「平家物語」巻四「鼬之沙汰」(以仁王と源頼政による平家打倒の計画が、平清盛に知るところとなる)


↑「平家物語」原文の朗読・現代語訳・解説の音声ファイルです。
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繰り返し聴くこともできます。(ページ下に全訳あり。)


仲兼鳥羽殿にかへり参って、門より参らうどすれば、守護の武士どもゆるさず。案内は知ッたり、築地をこへ、大床のしたをはうて、切板より泰親が勘状をこそ参らせたれ。


法皇これをあけて御らんずれば、「いま三日がうち御悦、ならびに御なげき」とぞ申したる。法皇「御よろこびはしかるべし。これほどの御身になッて、又いかなる御嘆のあらんずるやらん」とぞ仰せける。さるほどに、前右大将宗盛卿、法皇の御事をたりふし申されければ、入道相国やうやう思ひなほッて、同十三日鳥羽殿をいだし奉り、八条烏丸の美福門院の御所へ御幸なし奉る。いま三日がうちの御悦とは、泰親これをぞ申しける。



かかりけるところに、熊野の別当湛増飛脚をもて、高倉宮の御謀反のよし都へ申したりければ、前右大将宗盛卿大に騒いで、入道相国折ふし福原におはしけるに、此よし申されたりければ、ききもあへず、やがて都へ馳せのぼり、「是非に及べからず。高倉宮からめとて、土佐の畑へながせ」とこそのたまひけれ。


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「平家物語連続講義放送リスト」

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〈現代語訳〉


仲兼が鳥羽殿に帰り参って、門から入って参ろうとすると、警護の武士たちがそれを許さない。仲兼は鳥羽殿の中の様子に通じており、土塀をこえて、大床の下を這って、床の板敷から、泰親の占いの結果を記した文書を差し上げた。


法皇がこれを開けてご覧になると、「ここ三日のうちに喜びおよび、嘆きがある。」と申している。法皇は「喜びというのは結構なことだろう。これほどの辛い立場になって、これ以上どのような嘆きがあるのだろう。」とおっしゃった。そうしているうちに前の右大将の平宗盛が、後白河法皇のことをしきりに申し上げなさったので、清盛入道はやっとのことで考えを改めて、同じ月の13日に後白河法皇を鳥羽殿からお出し申し上げて、八条烏丸の美福門院の御所へお出ましをさせ申しあげた。ここ三日のうちの悦びというのは泰親はことのことを申しあげたのだ。


こうしていたところに熊野の別当湛増(くまののべとうたんぞう)が飛脚を使って、以仁王が謀反をおこされたとの旨を都へ申したので、前右大将平宗盛は大いに騒いで、清盛入道がちょうどその時福原にいらっしゃったので、この謀反の旨を清盛に申し上げたところ、清盛は聞き終わらないうちに、すぐに都へ馳せ上って、「あれこれ言うことはない、以仁王をからめとって土佐の畑へと流せ。」とおっしゃった。




posted by manabiyah at 00:00| 平家物語過去分 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする