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2011年09月29日

10分でわかる「平家物語」巻五「早馬」(源頼朝の挙兵を聞いた平家の者達の反応)


↑「平家物語」原文の朗読・現代語訳・解説の音声ファイルです。
再生ボタンをクリックして聴くことができます。(各回10分程度)
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繰り返し聴くこともできます。(ページ下に全訳あり。)


平家の人々都うつりもはや興さめぬ。わかき公卿殿上人は、「あはれ、とく事の出で来よかし。打手にむかはう」などいふぞはかなき。畠山の庄司重能、小山田の別当有重、宇都宮左衛門朝綱、大番役にて、折節、在京したりけり。畠山申しけるは、「僻事にてぞ候らん。親しうなッて候ふなれば、北条は知り候はず、自余の輩は、よも朝敵が方人をば仕り候はじ。いま聞し召しなほさんずる物を」と申しければ、げにもといふ人もあり。「いやいや只今天下の大事に及びなんず」とささやく物も多かりけり。


入道相国、いかられける様なのめならず。「頼朝をばすでに死罪におこなはるべかりしを、故池殿のあながちになげきのたまひしあひだ、流罪に申しなだめたり。しかるに其恩忘れて、当家にむかッて弓をひくにこそあんなれ。神明三宝もいかでか許させ給ふべき。只今天の責め、かうむらんずる頼朝なり」とぞのたまひける。


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〈現代語訳〉


平家の人々は福原遷都について興が冷めてしまった。若い公卿や殿上人が、「ああ、早く事が起こるがよい。源氏を討ちに向かいたい。」などと言う言葉は頼りない。畠山の庄司重能、小山田の別当有重、宇都宮左衛門朝綱は大番役で、ちょうどその時、福原京にいた。畠山が申したことには「間違いでございましょう。親しくなっておりますそうなので、北条はわかりませんが、それ以外の者たちは、まさか朝廷の敵であるものの味方をいたしませんでしょう。すぐ聞いたことが訂正されるだろうよ。」と申したので、「なるほど」と言う人もいる。「いやいやすぐに天下の一大事に及ぶだろう」とささやくものも多かった。


清盛入道がお怒りになられる様子は並々ではない。「頼朝をすでに死刑にするはずだったのに、亡くなった池殿がひたすら嘆きなさったので、流罪にして減刑したのだ。それなのに、その恩を忘れて、平家にむかって弓を引くのであるようだ。神も仏もどうしてお許しになるだろうか。すぐに天罰を受けるだろうよ、頼朝は。」とおっしゃった。

posted by manabiyah at 00:00| 平家物語過去分 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする